楽器編成 木管楽器編
編曲をするにはまず扱う楽器について知っておきましょう。 ここでは吹奏楽で使う楽器のうち木管楽器について簡単に説明します。
木管楽器は大きく分けてエアリード、シングルリード、ダブルリードの3種類があります。 これは音を出す仕組みによる分類です。 リードとは楽器につける薄い振動体で、それが1枚か2枚かで分類します。
エアリードとは正確にはリードではありませんがリードのように空気を直接振動させて音を出すので便宜上こう呼びます。 代表的な楽器はフルートやリコーダーなどです。
シングルリードとはリードが1枚の楽器をいいます。 リードは歌口(マウスピース)にリガチャーで固定され歌口をくわえて息を吹き込みます。 吹奏楽ではクラリネットとサックスがシングルリード楽器です。
ダブルリードとはリードが2枚の楽器をいいます。 2枚のリードを重ねてくくったものを楽器に付けて演奏します。 多くの民族楽器に見られチャルメラもその1つです。 吹奏楽ではオーボエとバスーンがダブルリード楽器にあたります。
多くの管楽器では楽譜は移調して記譜されます。 Finaleではボタン1つで移調された譜面を実音表示に変えられますが、移調の知識は編曲をするにあたってあって困るものではありません。 その楽器にとって難しいパッセージや音域なども見当がつきます。
譜例はその楽器の演奏可能な音域をいくつかに分けて書かれています。 どの楽器も最低音や最高音に近づくほど演奏が難しくなります。 初心者はまったく出せないこともあります。
木管楽器では楽器によって最低音が決まっていて(同じ楽器でもモデルによって違うことがあります)、上達すれば誰でも比較的容易に出すことはできます。 最高音は理論上、演奏者の技術や楽器の性能によっていくらでも出すことができますが、ハイトーンにいくほど出すことが難しいので譜例に書かれた最高音より上の音は使わないのが無難です。
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