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いよいよ各楽器ごとの解説です。

トランペット

トランペット, Trumpet [英], Trompete [独], Trompette [仏], Tromba [伊]

金管楽器の中では最高音を担当します。吹奏楽では主にBb管が使われ、実音は記譜音の長2度下。バルブは3つでピストン、ロータリー両方ありますが吹奏楽ではピストンが主流。


巷ではトランペットというと高い音のイメージがあるかもしれませんが初級者にとって高い音はつらいかまったく出ないものです。ハイトーンを出すのに必要なのはコツだけではなく強靭な筋力です。主に口周りの筋肉(適切な場所の筋肉、誤解のないように)と空気を送り込むおなか周りの筋肉です。これらが鍛えられていなければどれだけ才能があってもハイトーンは出ません。編曲するときは演奏者がどのくらいのレベルなのかは非常に重要なポイントになってきます。

上の譜例はBb管トランペットの音域表です。初心者がまず出るように練習しなければいけないのは音域Bです。この音域が自由にコントロールできなければ他の音域を演奏するのは難しいでしょう。さらに高くトランペットらしい響きが得られるのが音域Cです。メロディやファンファーレなど華やかなパッセージではこの音域が有効です。しかしこの音域は高くなるほど難しくなります。口とおなかの支えがキープできなければ一瞬は出せてもすぐにバテて音が出なくなります。その支えは音域Aでも重要になってきます。音域Aはトランペットの低音域になります。安定して出すのが難しくなり、この音域は口に負担をかけずに安定した奏法を身に付けるためのよい材料にもされています。

音域Dはもっとも輝かしい響きがします。反面、小さい音量で演奏するのが難しくなります。ジャズなどポップス系ではさらに高い音も多用されますが先に述べたようにそれなりの技術がなければ出せませんので使用するときはオクターブ下などのエスケープを用意することも考えましょう。


吹奏楽では一般に3つのパートを複数人ずつで担当します。一般に1番パートが一番高い音を担当し2番、3番と低くなります。ビックバンドなどでは4パートあることが多いのでポップス系ではその流れで4番までパートがあることもあります。吹奏楽ではビックバンドと違いソロは1番奏者のうちの1人が演奏するのが普通です。


吹奏楽でのトランペット奏者は他の金管楽器より同系統の楽器に持ち替えて演奏することが頻繁にあります。代表的な持ち替え楽器をご紹介します。

コルネット(Cornet)…トランペットより丸いフォルムをしています。吹奏楽では主にBb管が使われ、実音は記譜音の長2度下。バルブはピストンが3つで音域もトランペットと同じです。コルネットのほうがやや柔らかい音が出ますが近年はほとんど使われません。ごく稀にトランペットとの違いがわからず学校にあったコルネットをトランペットとして使っているのをみますが本来違う楽器です。吹奏楽曲でも昔の曲ではコルネットが指定されていることもありますがほとんどの場合トランペットで代用しています。

フリューゲルホルン(Flügelhorn)…トランペットより一回り大きく見えますが管の長さはそれほど違いません。吹奏楽では主にBb管が使われ、実音は記譜音の長2度下。バルブはピストンが3つで音域もトランペットと同じ。この楽器はサキソフォーンの発明者、アドルフ・サックスによって考案された楽器。ベルが太くどちらかというとホルンに構造が似ていてトランペットより柔らかい音が出ます。その分(?)ハイトーンは苦手ですが上級者であれば出なくはないです。

ピッコロトランペット(Piccolo Trumpet)…この楽器は普通のトランペットのほぼ半分の長さで理論上は1オクターブ高い音が出ますが実際は高い音が出しやすいだけでハイトーンが出ない演奏者がこの楽器で演奏してもハイトーンはまず出ません。なので音域はトランペットとほとんど変わりませんが高い音が少し楽になり音域Bより下は難しくなります。吹奏楽ではほぼBb管が使われます。バルブはピストンが4つ付いたものが一般的。4番ピストンは普通のトランペットの音域をカバーするために使います。普段は特に楽器が指定されていなくても高音域ばかりの曲などを演奏するときに演奏者が自主的に持ち替えます。


どの楽器でもミュートも使用されますが指定するときは着脱の時間を考慮して使用すること。

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