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水抜き

全ての金管楽器にとって水抜きは重要な問題です。人の呼気に含まれる水分が管の内側につき、それがたまってくると管内の空気の流れが妨げられポコポコと異音を出します。ほとんどの音楽にとってこれは不必要な邪魔な音ですし演奏する上で抵抗となって演奏者に負担をかけます。この水をすばやく確実に排出することは金管楽器奏者にとって大切なテクニックです。

ほとんどのトランペットとトロンボーンには一番水のたまりやすいところにウォーターキーがついていてそれを押すと穴から水が出てきます。だいたい1〜2秒ほどで排水が完了します。

ユーフォニアムとチューバにもウォーターキーがついていますがそれだけでは不完全なことがあり何回かに1回は他の管の水を抜き差し管を抜いて排水する必要があります。抜き差し管を抜いて排水するには数秒はかかります。

最近のホルンはウォーターキーのついた楽器が増えましたがいまだにウォーターキーのついていない楽器もあります。ウォーターキーがついていても排水できるのはマウスパイプ(マウスピースを取り付ける楽器の入り口の管)だけなのでその他の管にたまった水は適宜抜き差し管を抜いて排水しなければいけません。ウォーターキーのついていない楽器ではマウスピースを外すか主管(音全体のチューニングをするとき調整する管)を抜いて排水します。それだけ時間がかかります。

ホルンはその形状から水のたまりやすい管がたくさんあります。Bbシングルではマウスパイプのほかバルブについている3つの抜き差し管がF/Bbダブルでは6〜7つの抜き差し管がありそれぞれ必要に応じて管を抜いて排水する必要があります。他にもベルの奥(?、ベルからさかのぼってぐるっと一周してきたところ)にも水がたまりやすくここの水を抜くには楽器全体を回す以外に排水方法がありません。この方法を知らない初心者はいくら水を抜いたつもりでもプツプツなってしまいます。一度に全ての水を抜こうとすると数十秒はかかります。

水を抜くタイミングのない曲は金管楽器にとって困りますので考慮すべし。

よく水と唾液とを混同している人がいますが水の成分のほとんどが真水であってよだれを垂らしながら演奏しない限りそれほど唾液は含まれません(唾液は粘度が高いので排出するとき糸引きます)。

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